第1回男女共同参画タウンミーティング
日時:2010年3月25日 12:30 - 13:30
参加者:男女共同参画委員5名を含め、16名(女性8名、男性8名)
1)男女共同参画委員会の紹介
黒田武彦(委員長):男女共同参画委員会と「男女共同参画」の捉え方
- 男女共同参画とは、一般的には、男女が社会の対等な構成員として、あらゆる分野への活動参加の機会の
確保と利益を享
受できることをいう。
- 委員会としては、「男女にかかわらず、働きやすい職場環境の実現をめざす」というポリシーで活動して
いる。
- 天文学会正会員のうち女性 12%、学生会員のうち女性 21%。
- 各委員会の委員に女性少なく、理事には女性がいない
- 評議員は20名中3名、うち1名は若手の会推薦の院生
- 宇宙天文への興味関心に男女差は大きくないが、進路選択で差が生じている。若い人ほどその差が縮小し
ている傾向を大
切に、そして学会の役員構成にも反映させたいものである。
林左絵子(委員):(女子)中高生理系進路選択支援事業の実践
- 標記JST事業に採択、ハワイからの女性研究者派遣など。今回は西日本中心。
- 本年度 女子中高生のみで67件、約3300人、男子生徒・一般も含めると82件、3800人に天
文・工作の楽しさ
を伝えることができた。
- 「物理を選択せずに生まれて初めて後悔した」など生徒からのコメント多し。
- 男女共同参画」というからには、女子に限らず男子にも機会の門戸を開くべき。その考えで今回の事業の
一部で、男子生
徒や一般参加者も含めた。>JSTにも意見具申。(会員からも同様の意見あり)
- 詳細はHP:http://www.naoj.org/Projects/sankaku/ 参照。
2)フリーディスカッション
- 学会保育室は元々は子供をもった女性研究者が学会に参加しやすくなるようにとの趣旨で設置されたが、
ふたを開けてみ
れば利用者の半数は男性会員だったと聞いている。
- そのようにもっと論文を書いたり研究しやすくするためには学会レベルでどうしたらよいか、アイデアや
日常思っている
ことなど、気軽に意見交換を。
- 実際に学会保育室は大変助かっている、という男性会員からの声があがった。
- 学会保育室ではないが、国立天文台主催の研究会で託児補助があるケースがあるので、助かる。また急病
のとき対応して
くれるベビーシッター費用の援助が(勤務先で)あり大変に助かっている(男性会員より)。
- 女性が(女性に限らず男性も)結婚や出産をはじめ、人生の転機において研究者としてどう生きていく
か、話せる場がほ
しい。
- (院生として)学部生などのロールモデルになるのはやぶさかでない、一方自分たちにとっては、上の世
代の経験を聞き
たい。
- 子供を2人持ったら家庭に入り退職せよと言われ、追いつめられた時に、個人的にある方に相談にのって
もらって非常に
励まされた。相談できる人がいると違うと思う。学会にはそのような雰囲気を持っていてほしい。>それほど懇意でなかった方に自らコンタクトした(それだけ
必死だった)。中堅以上の側は、発信の必要性。
- 博士の学位を持ちながら主婦をしている「高学歴主婦」が自分も含め、まわりにかなり多い。科学コミュ
ニケーター等で
自らを生かせる道をさぐっている。
- 国際的には科学技術分野の女性研究者の割合は、日本12%、米国34%、英国26%。日本は先進国で
は最低で、アジ
ア諸国にもぬかされているという状況がある。
- 男性から見ると、最近は女性が優遇されていると感じることもある。過去には違ったのだろうから一度そ
れを壊し、しか
しながら状況を見てバランスを考えていく必要があるのではなかろうか。
- 天文学会内だけのレベルでなく、国をうごかすルートもあるので、あきらめずに意見表明を。今までの例
として、科研費
や職場での結婚後の通称(旧姓)使用を日本学術会議をつうじて可能にしたことなどがある;池内了さん、加藤万里子さんのご尽力。
- 海部宣男さんは日本学術会議の現・男女共同参画委員。
- 男女共同参画に関連して学会内向け、外向けの活動として、学会として何をやってほしいか、タウンミー
ティングが終
わっても連絡ができると良い。>専用MLの設置の検討。
今後、「男女共同参画タウンミーティング」は1年おきに開催する予定です。
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