日本天文学会行動規範
(2025年1月14日制定)
日本天文学会は,本会の目的である天文学の振興と普及の推進のため,会員の自由闊達な活動が促進されるよう,本行動規範を定める.会員は,本会に関わるすべての活動において,本規範を遵守する.また,本会が主催する年会等の事業に限っては,非会員の参加者にも本規範の遵守が求められるものとする.
【基本理念】
- 会員は,他者に対し,敬意をもって接する.
- 会員は,科学と社会に対して誠実に向き合う.
【行動規範】
- (基本的責任)
会員は,関連する法令やガイドラインを遵守し,誠実に研究や活動を行い,天文学の振興と普及に寄与する. - (個人の尊重)
会員は,公平性を重んじ,個人の人権と尊厳を尊重する. - (差別やハラスメント行為の排除)
会員は,多様な価値観があることを認識し,人種,国籍,民族,年齢,性別,性自認,性的指向,身体的特徴,障がい,宗教,信条,所属,経歴,社会的身分,家族の状況などに基づく,いかなる形態の差別も行わない.また,会員は,いじめやハラスメント行為は一切行わない. - (研究や活動における倫理)
会員は,ねつ造,改ざん,盗用,二重投稿などの不正行為は行わず,破壊的行為も行わない.また,情報の記録保全を徹底し,成果の公表に際しては,他者の知的成果を誠実に評価し,適切に明示する. - (他者の活動への批判)
会員は,他者の活動や成果を批判する際には,個人への攻撃や威圧的な言動は慎み,科学的根拠に基づいた客観的批評をもって行う.また,自らの活動や成果に関する客観的批評に対しても,科学的根拠に基づき,真摯に対応するよう努める. - (社会との関係)
会員は,持続的な天文学の振興のためには,社会からの信頼の付託が不可欠であることを認識し,成果の発信や普及活動をとおして,天文学への社会的理解が深まるよう心がける.研究や活動が社会に及ぼす影響に留意し,自らの活動や成果は,客観性をもって発信するよう努める. - (研究・教育・活動環境の整備)
会員は,公正性と透明性を重視し,敬意ある対話に基づいて,身体的・心理的安全性の高い,研究・教育・活動環境の構築に積極的に取り組む.会員が自由闊達に活動できる学会環境を維持・発展させるため,互いに支援的に行動するよう努める.